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「■ 刀剣乱舞 短編」
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【つるいち】君と僕の距離感

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* つるいち
* ツンデレ一期さん注意予報
* 鶴さんに若干のヘタレ臭



冬から春へとさしかかり、ゆっくりと景色が豊かな色に染まっていく時期。
白い装束と銀髪が印象的な青年が歩いている。
彼はつい数刻程前の光景を思い出す。
自分にとって想い人である、同じ太刀の美しい青年。
外から見えた、その人は綺麗な笑みを浮かべていて。
恋人である、自分の見たことのない顔。
自分の見た事のない、顔。

「面白くねぇ……」

思わず吐き捨てるように呟いたが、誰もいない縁側だった為誰にも聞かれることは無かった。
吐き捨てるように呟いた鶴丸国永が毒付くのも、理由はあるのだ。


一期一振。


太閤秀吉が所持していたとされ、後に皇室に献上されたという話のあるように、彼は華美な出で立ちながらも真面目で、誠実な青年であった。
その美しい容姿と穏やかな物腰は数多の者を虜にする。
誰からも愛される彼は、今一番隊の副隊長に就任し、戦の無い時は主の近侍として雑務にあたる。
最近は、その家事能力を買われ食事の用意や洗濯、掃除等もこなす様になった。
それに比例して、元々忙しかった彼は更に忙しくなり。
そのお陰で彼と会う時間が随分と減ってしまった。
それはまぁ、仕方が無いと思う。
それで腹を立てる程子供では無いと思いたい。
何よりも一番苛立っている理由が。

柔らかい、綺麗な笑み。
自分には向けられた事のない、笑顔。

「つまんねぇ……」

縁側に座り、まだ日の高い太陽を見上げる。
まだ少し寒さの残る気候に、愚痴が漏れた。
目を閉じると、浮かぶのは一期の綺麗な笑顔だけ。

「……何で他の奴の前ではあんなに愛想いいのに、俺の前では愛想無いんだあいつ……」

要に不機嫌の原因は、他人に愛想振り撒く位なら自分にも分けろと言いたいのである。
自分の愚痴が、実に大変情けないものなのだと鶴丸は気付いていない。
冷静な状況であればそこに気付いているのだろうが、今の彼にはそんな余裕はないようだ。


「っ……?」

突如、鶴丸の視界を遮ってきた影。

「こんな所でのんびりしてるなんて、余程暇なんですね」

聞き慣れた柔らかい声。
ただその声に呆れが混じっているように聞こえるのは錯覚ではないだろう。
視線を声の方向に向けると、声と同じように呆れた顔をした恋人の姿があった。

「いちいち言う事に棘があるんだよ、お前」
「鶴丸殿が少しでも真面目になって頂ければ言う事は無くなると思いますが」
「……」

棘のある言葉で返され、だが正論なので言い返せない。
一期を見る事が出来ず、視線を外した。

「お邪魔でしたか?」
「……いや」

頬に突如触れた暖かい感触。
その暖かさと予想していなかった事に、びくりと大きく体が跳ねた。
暖かさの原因は、一期が手に持っていた茶だった。
思わず一期を見ると、くすくすと笑っている。
その笑みに思わずどきりとする。
茶を手渡され、掌からつたわる暖かさが少し寒い今心地いい。

「座れよ」
「え」
「いいから座れって」
「わっ……」

煮え切らない一期に、鶴丸は強引に手を引き隣に座らせる。
強引ですね、と呆れた口調で返されるのも慣れている。

「不機嫌そうですね」
「何が」
「『何で他の奴の前ではあんなに愛想いいのに、俺の前では愛想無いんだあいつ』」

さっき自分が呟いた言葉をそのまま言われて、鶴丸は飲んでいた茶を吹いてしまう。
その言葉にぎょっとして一期を見るとやれやれ、といった顔で一期は鶴丸を見つめていた。

「ごほっ……お前……、聞いてたのかよ……!」
「独り言にしては大きな声だったので……」

大丈夫ですか?と平然とすました顔で聞いてくる一期に、とてつもない居心地の悪さを感じる。
一期の顔を見る事が出来ず、でもその場を立ち去る事も出来ない。
鶴丸は気まずそうに視線を彷徨わせた。
大きな溜息が聞こえ、更に気まずさを感じた時。

「怒ってますか?」
「……いや」
「盗み聞きしてしまったのには謝ります。でも独り言にしては大きな声だったので気になってしまって」
「分かってるよ、ンな事位」
「ああ、元はと言えば私が他の方にばかり愛想よくしているのが気に入らないんでしたっけ」
「……ちげぇし」

苦笑する一期を短い返答をしながら鶴丸は見つめ、

「……お前、俺の事好きか?」

やはり短く質問する。
その質問に一期は驚いている様子だった。

「今更何を言ってるんですか」
「いいから。どうなんだよ」
「……どうしても、と鶴丸殿が言うなら言いますが」
「……俺の求めてるのはそんな答えじゃねぇよ」
「じゃあ、私が貴方ににこにこと愛想よくしていれば満足なのですか?」
「そんなんじゃねぇし」
「そうでしょう、貴方の言葉を聞く限りは」

軽い言葉の応酬の後、鶴丸は一期をじろりと睨みつける。
その視線に、一期は呆れたように溜息を吐いた。

「……拗ねないで下さいよ、いい歳をして」
「拗ねてない」

明らかに拗ねている鶴丸の口調に、思わず一期は吹き出してしまった。

「な、なんだよお前!」

何故笑われるのか理解できない鶴丸は、憮然とした顔で一期を見る。

「いえ……、鶴丸殿って、可愛い所もあるんだなって思いまして……」
「は!?可愛いとか言うんじゃねぇよ!」

自分の恋人に可愛いと言われる事程、嫌という事はない。
笑いの止まらないらしい一期を睨みつけ、鶴丸は強引に一期の顎を取る。

「ん、……っ……」

舌を絡ませ、その先を吸ってからすぐに離れる。

「……こんな所で……、誰かに見られたらどうするつもりです」

冷たい視線で睨まれ、仕返しと伝えると盛大に溜息を吐かれた。

「……なぁ、今夜お前の部屋に行っていいか」
「……今夜は駄目です」
「なんでだよ」
「どうしてもやらないといけない事があるので」
「……夜にまでに終わらせとけよそんなもん」

ち、と舌打ちして鶴丸が立ち上がる。

「明日なら」
「は?」
「明日なら、夜は空いてますからいいですよ」
「本当か?じゃあ明日な」

不貞腐れていた顔が一気に明るいものになる。
少し捻くれている彼の中にある、素直な一面だ。
その部分を見る時が、一期は一番好きだった。
心なしか嬉しそうに去って行った鶴丸を見送り、一期も席を立つ。

「さて、残りの仕事を頑張りますか」

大きく背伸びをしながら、雲一つない空を見上げる。
明後日の夜、自分の部屋にやってくる彼の事を思いながら。



■ END ■




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