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「■ 刀剣乱舞 短編」
▼ 審神者

【審神者&燭一】偶にはのんびりアフタヌーンティーを

 ←【審神者】邂逅 →【つるいち】君と僕の距離感


本丸の朝。
早朝から本丸は慌しく動いていた。
審神者である那由他が倒れたのだ。

今までも体調を崩し倒れる事はあったが、今までとは様子が違った。
苦しそうに呼吸を繰り返し、脂汗が止まらない。
服に皺が寄る程強く握られた胸元。
刀達は、そんな主の様子にどうする事も出来ず手を拱くしか出来なかった。

「主さん、持病持ちだったよね」
「ええ、そう言っておられましたが……」

困ったように燭台切と一期が顔を見合わせている。
今、審神者の側に付いているのはこの二人だった。
もう一人の近侍である薬研は、堀川と共に本丸の混乱を抑えるべく動き回っている。

「参ったな、医者はいないし薬研くんもお手上げだったし」
「病状が分からない以上は、薬も用意出来ませんしね……」
「……う、ぅ……」

那由他の呻き声に、燭台切と一期は傍に近寄る。
薄らと目を開けた那由他の目が、一期と燭台切を捉えた。

「主様……!」
「一期、光忠……、あの、ね……、もう少ししたら、医者、が来るから……来たら、僕の所に、通してくれる……?」
「分かった。呼んでくれてたんだね」
「うん……。定期健診をサボってたから……こんな事になって、ごめん……」

本来なら薬で予防出来た筈なのだが、運が悪く仕事が重なり今回だけ検診を受けられなかった。
そして、タイミングが悪く常備していた薬もきれていた。
自己管理が出来ていない、と言われればそれまでだが燭台切達は忙しそうにしている那由他を見ている為何も言えなかった。
と、そんな時複数の足音が近寄ってくる。

「いち兄!客人だ!大将の知り合いらしいぜ」
「主さんのお医者さんです!」

薬研と堀川が一人の人物を連れてきた。
那由他の部屋に入ってきたのは、年若い青年。
癖のある左右非対称な黒い髪、青い生地に白い刺繍の入った狩衣。
青年のようだが少年にも見える華奢な身体に、幼い顔立ちの男だった。

「じゃあ、いち兄。俺は弟達を見ておくから大将を頼むぜ」
「わかった。ありがとう薬研」

薬研と堀川はそう伝え、部屋を出て行く。
青年は、那由他の元に歩み寄ると手に持っていた鞄を開き手際よく機材を用意していた。

「く、れは……、紅葉……」
「大丈夫、俺はここにいるよ」
「うん……」

弱々しく青年の名前を呼ぶ那由他に、青年は微笑むとそっと頬を撫でてやる。
今那由他を診ている青年は、紅葉という名らしい。
その名を、燭台切は聞き覚えがあった。

「(彼が主さんの恋人か)」

何度か主の口から聞いたその名前。
燭台切は、那由他を診察している青年を見る。
聴診器での診察を終えた後、腕に注射を処置し那由他の額に口付けを落とした。
その光景を見て、一期は驚いた後少し頬を染める。

「少し薬が強いやつだから、副作用があるかも」
「うん……。ありがとう、紅葉」

紅葉が那由他の髪を撫でてやると、嬉しそうに笑う。
けれど、本調子では無い為顔色は相変わらず悪い。
那由他も限界だったのか、紅葉が頭を撫でてやっている内にすぐに眠りについた。
その様子を見て、燭台切と一期は安堵の息を吐く。

「ありがとうございます、助かりました」

頭を下げた一期と燭台切に、紅葉は「こちらこそ」と笑う。

「那由他の病状が安定するまではここに留まりたいんだけど……いいかな?」
「かしこまりました。部屋をすぐご用意致します」

紅葉の言葉に、一期は部屋を準備する為に出ていく。
部屋には眠っている那由他と、紅葉、そして燭台切が残った。

「貴方が、主さんの恋人なんだね」
「那由他から聞いたの?」
「うん。ずっと会いたいって言ってたからね。僕も会ってみたいと思ってた」
「そっか」
「主さんの病気は、重いものなの?」

燭台切の言葉に、紅葉は黙り込む。
苦しげに伏せられた紅葉の瞳が、全ての答えだった。

「先天性の病気でね。身体の免疫力が年齢を重ねる度に弱くなり、病気にかかりやすくなるんだ。……そのせいで、長くは生きられない」
「!……その事は、主さんは知ってるの……?」
「知ってるよ。だから、那由他は必死に生きてるんだ。いつ死んでも後悔しないように」

それを聞いた燭台切は、自分の主を見る。
そんな様子は微塵も見せず、明るく振舞っていた主。
あまりにも衝撃的な内容に、燭台切はそれ以上何も言う事が出来なかった。

「でも、いつも那由他から聞いてた。皆と過ごしていて毎日が楽しいって」

いつ消えるか分からない残り少ない命だけど、自分にもやりたい事が出来て、大切なものが沢山増えたと。

「……本音を言えば悲しいけどね……。でも、那由他が笑ってくれるのならそれでいいかなって思うようになったんだ。でも、俺は諦めが悪いから……アイツの病気を治す方法をずっと、探してる」

愛する人が確実に先立ってしまう未来。
それが分かっていても、那由他と紅葉はその事実を受け止め、でもそれを悲観したりせず逆に抗っている。
悲しい未来しか見えないけれど、その限り無い時間で愛を育む二人は美しいと燭台切は思った。


■■■



そして、夜の帳が降りた月夜。
一期は主の様子が気になり、主の部屋へと向かっていた。
身体が弱く、体調を崩しがちな主を嫌だとも煩わしいとも思ったことは無い。
彼は必死にその病魔に侵された身体で自分たちを導いてくれるし、愛情も沢山注いでくれる。
だからこそ、その恩に応えたいと一期は思っていた。
今日は紅葉が本丸に泊まってくれている為、主に何があったとしても安心だ。
恐らく主は眠っているだろうから、苦しんでいる様子ではないか確認するだけでも。
と、主の部屋まですぐそこと迫った時小さな声が聞こえた。
一期は足を止める。

声は、主の部屋からだ。
だが、足が止まってしまったのはその主の声が明らかに情欲を含んだものだったから。

「あっ……、ぅン……」
「、は……」

一瞬、襖の先に見えた影。
薄暗い蝋燭の明かりが、2つの重なる影を映した。

「ぁ、ん……、くれ、は……、紅葉ぁ……」
「那由他……」

初めて聞く、主の艶を含んだ高い声。
相手は、主の言葉からあの紅葉という青年だろう。
そういえば主には心に決めた恋人がいると、本人から聞いていた。
きっと、紅葉が主の想い人であり、想いを通わせた恋人なのであろう。
主がどこか自分と燭台切を見て、寂しそうな瞳をしていたのを思い出す。
一期は少し頬を染めながら、悟られないようにその場を後にした。
愛する者と共に身体を交えるその幸福感は、一期もよく知っているから。




「光忠さん」
「一期くん……?」

部屋で燭台切がのんびりと過ごしていると、一期が訪ねてきた。
今夜は部屋に来るという話は聞いていなかった為、どうしたのだろうと思い部屋の中に一期を招き入れた。

「どうしたの?一期くん」

一期は頬を染めたまま、そっと燭台切に近寄る。
それは、一期の抱き締めて欲しいというサインだ。
甘えたいのだろうか。可愛い恋人のお願いを断る理由が無い燭台切はそっと一期を抱き締める。

「どうしたの?甘えん坊さんだね」
「……」

ぎゅ、と燭台切の服を握る。
すう、と息を吸うと何よりも安心する彼の香りが胸一杯に満たされた。

「あの、その……」
「?」
「……主、様の部屋の具合を見に行こうとしたんです。そう、したら……」
「……あ~……」

もじもじと赤面しながら言う一期の言葉に、燭台切は何となく先が読めた。
主とその恋人は会うのが久々だし、主もずっと恋人に会いたがっていたから。

「もしかして、主さんと紅葉さんがシてたのを見ちゃったとか?」
「っ......、影、だけだったのです、が……声が、聞こえて……」
「……いやらしい気分になっちゃったんだ?」

耳元でそっと熱っぽく囁くと、面白い程一期の身体が跳ねる。
首まで真っ赤にした一期の耳を、ゆっくりと舐めた。

「ひゃぁ……、ぁん!」
「……ここも、触って欲しい?」

するり、と燭台切の手がゆっくりと焦らすように一期の衣類の中に入り込む。
薄い胸の中でツンと尖った飾りを捏ね回すように弄ると、一期の口から艶めかしい吐息が漏れた。
すると、一期がもじもじと内股を刷り合わせ始める。そこは、既に開放を求めて主張していた。

「しょうがないなぁ……」
「光忠さん……!?」

燭台切は突如一期を抱き上げ、傍に敷いてあった布団に横たえる。
背中に感じる柔らかい布団の感触にすら、一期は快感になったらしい。
横たえられた事により、逃げ場は無い。元より逃げる気も無い。
これから愛する人と愛を確かめられるのだと思うだけで、身体が蕩けるように痺れた。

「光忠、さん……」
「しっ……。大きい声を出しちゃうと、聞こえちゃうよ?」
「……っ」
「だから、声も小さめにね?」
「はい……」

人差し指を立てて、静かにするように言われ一期は押し黙る。
するり、と衣類を取り去られ、愛する男に自分の全てを晒す。

「一期くん……綺麗だよ」
「……光忠さんも……」

するり、と一期の手が燭台切の衣服にかかる。
どうやら、脱がせてくれるらしい。
いつもは自分で脱いでいたが、偶にはこういうのもいいかもしれない。
燭台切は布団に腰掛け、一期の様子を見守った。
細く、白い手が燭台切の衣類をゆっくりと脱がしていく。
一期の目には、これから先の行為への期待が色濃く現れていた。

「全部脱がしてくれたら、たっぷり一期くんを愛してあげるからね」
「……は、い……」

頬や唇に優しく口付けしてくれる燭台切に、一期は嬉しそうに微笑んだ。



■■■



そして次の日。
体調も随分回復した那由他と、その恋人紅葉。そして一期と燭台切は四人で午後のお茶会を楽しんでいた。

「え、紅葉さんもこの本丸にいられるようになったの?」
「うん。僕の体調面の事もあるしサポートもしてくれるから、前よりは効率が良くなるんじゃないかって」
「政府も下の奴等より有能な奴を伸ばした方がいいって判断したみたい。……遅すぎだっての」
「紅葉殿もここにいられるとなると、また賑やかになりますな」
「僕は、凄く嬉しい」
「主さん、本当に嬉しそうだね」

いつも以上に嬉しそうにしている主を見て、燭台切と一期も嬉しくなる。
紅葉は燭台切と一期を見て、改めて自己紹介をした。

「那由他から聞いてると思うけど、俺は瀬戸紅葉。審神者だけど霊力は低いから那由他のサポートに徹する感じになるけどこれからよろしくね」
「よろしく」
「宜しくお願いします」

頭を下げた燭台切と一期に、紅葉は嬉しそうに微笑む。

「紅葉にも近侍をつけたほうがいいよね」
「え、そんな大層なのいいよ?あくまで俺の仕事を手伝ってくれる補佐とか助手的なのでいいから」
「ん~……、じゃあ光忠お願いしていい?紅葉とは結構話してたし仲良くなれそうだから」
「お、アンタなら問題無いね。燭台切、アンタが良かったら受けてくれるか?」
「僕は構わないよ」
「そっか、よろしくな」

ばん、と紅葉は燭台切の背中を叩いた。
音からしてさほど力は込められていない筈だが、その瞬間燭台切が顔を歪めた。

「痛っ……」

本当に小さな声だったが、その場にいた三人の耳にはハッキリと届いた。
那由他と一期は驚いて燭台切を見ていたし、叩いた本人である紅葉も大きい目をパチパチと瞬かせていた。
だが、すぐそれに気付いたようで紅葉はニヤリと悪戯っぽい笑みを浮かべる。

「……ふ~ん……成程ね、そういう事かぁ」
「……紅葉くん」
「分かってるってば。悪かったって」

二人の会話に、那由他は「あぁ……」と納得した。
無意識だったが、自分も恋人に対してしたことがある内容だ。
だが、ちらりと那由他が一期を見るとそれに気付いていないようで。

「光忠、さん……?」
「あー……、えっと……」

気まずそうに視線を彷徨わせる燭台切。そんな二人を審神者カップルは見守っていた。

「光忠さん、背中どうしたんですか?お怪我でも……」
「……いや、特に何もないから。大丈夫だよ」

目の前のカップルのやり取りに、ついに紅葉が噴出した。
そんな恋人をこついて黙らせ、燭台切を見る。
一瞬だけ視線が合った燭台切の目は、「参ったな……」と言わんばかりの表情を宿していた。

「大丈夫だよ、そんな大きなものじゃない」
「……なら、どうしたんですか?」

分かっていない様子の一期。
燭台切を誰よりも愛している一期は、きっと原因が分かる迄問い詰めるのだろう。
燭台切は考えるように視線を彷徨わせた後、一期の耳元に顔を寄せた。

「昨夜、君に付けられた痕が、少し痛むだけだから」
「……え……?」

一期がその意味を理解した時、既に顔を離していた燭台切を見つめる。
彼はばつが悪そうな顔をして、そのまま部屋の外へと足を向けてしまった。
その場に取り残された一期は、一気に顔が真っ赤になる。

「お盛んだねぇ」
「僕もやった経験あるから……。程ほどにね、一期」
「~~~~~ッ……!!」

目の前にいる那由他と紅葉の生暖かい視線に耐え切れず、一期も燭台切を追うように部屋の外へ出て行った。

「若いねぇ」
「平和だねぇ」

急に静かになった部屋で、紅葉と那由他はのんびりと間延びした声で言う。
その手は、優しく繋がれていた。

「実に微笑ましい状況ではあるけどね」
「そうだねぇ」

のほほんとした平和な空気が、今日も本丸に流れていた。



■ 終 ■




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