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「■ 刀剣乱舞 短編」
▼ 燭一

【燭一】吸血鬼パロ(吸血鬼×貴族)

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* 吸血鬼パロ(吸血鬼光忠×貴族一期) *


大きなお城の近くには、深い森がありました。
その森の更に奥には、夜をそのまま映したような真っ黒な森がありました。
その真っ黒な森の奥には、お城が建っていました。
そして、そのお城にはとても美しい……吸血鬼が住んでいるといわれています。


……真っ黒い森は、その吸血鬼の魔法のかかった呪いの森。
一度迷い込んだら、二度と帰る事の出来ない迷いの森。
……あぁ、また一人、この森に迷い込んだ……。


さく、さくと草を踏みしめる音。
屋敷を出たのはまだ日が出ていたのに、この森に入ってから時間の感覚が無くなっていく様で。
草と木々の普通の森なのに、何故か薄暗く木々の葉もそのせいで真っ黒に見えた。
その森の中を歩く、細い身体の青年。
彼の名は、一期一振。国の中では上流階級の家の子息である。
一期は紺色のコートを羽織り、ブーツで森の奥へ奥へと足を進める。
その顔は、こんな恐ろしいと言われる森の中にも関わらず穏やかなものだった。
そんな森を歩くその人物は、その綺麗な声で歌を歌う。

「ねぇねぇ」

と、更に奥へと進む人物に声がかかる。

「迷っちゃったの?この森は危ないんだよ?」

声をかけてきたのは、黒曜石のような漆黒の髪に、右目を眼帯で隠した美しい青年だった。

「知ってます」
「君は僕の事怖くないの?」
「いいえ」
「どうして?」
「優しい目をしておられますから」

にっこりと笑いかけられ、青年は目の前の青年を見つめる。

「じゃあどうしてこの森に来たの?」
「……死にたかったんです」

伏せ目で呟くように紡がれた言葉。
その言葉に隻眼の青年は驚く。

「どうして、死にたいの?」
「……耐えられなかったんです。人として扱ってもらえなくて、外にも満足に出して貰えない。挙句は結婚まで勝手に決められて。そんな毎日を生きていたくなくて」
「そんな……。酷いね」
「……貴方は、優しいんですね。初めて会うのに、私の事をこんなに心配して下さるんですから」

ふわりと笑う青年。
でもその笑みは心からの笑みではないのは明らかで。

「うん……。でもね、早くここから出た方がいいよ?この森には怖い吸血鬼がいるんだよ。血を吸われちゃうよ?」
「吸血鬼は女の人しか吸わないんでしょう?私は男だから大丈夫です」
「あ~……まぁ、うん……。そんな認識なんだね……」

隻眼の青年が何故か言い澱んでいたが、急にふわりと辺りに甘い香りが漂う。
匂いに気付いた一期は、どうしたのかと周りを見回す。

「この匂い、は……?……!貴方、は……」

一期が隻眼の青年に問いかけようとした時。
隻眼の青年が立っていた所には、黒い影。
その影は人の形へと変わり、青年はその姿を見た瞬間息を呑む。

艶やかな黒い髪、白い肌、美しい容姿。
何より一番目を惹きつけたのはその瞳だ。
吸血鬼の特徴である赤い瞳と、金色の瞳のオッドアイ。
一期はその瞳に魅入られたように目を逸らせない。

「……僕が、この森を支配する吸血鬼だよ」
「……っ」
「驚きはするけど、怖がりはしないんだね」

不思議な子だね、と一期を見つめる吸血鬼。
彼は燭台切光忠という吸血鬼である。
この黒い森にかかった魔法は彼がかけていると言われ、王国からも恐れられている吸血鬼である。
そんな光忠を見ながら、一期は淡々と告げた。

「……死ぬのは怖くないので。むしろ私は死ぬ事を望んでいますから」
「……本当に、死にたいの?」
「……ええ。貴方にお願いするのもおこがましいですが、私を殺し……」
「……気に入ったよ」
「……え?」

何かを企んでいるような光忠の顔。
一期は光忠が何を企んでいるのか分からず、形の良い眉を潜める。
そんな一期に、燭台切は問いかける。

「君、名前は?」
「……一期一振、です」
「一期くん、か。死ぬ気なら僕が君を飼ってあげるよ。戻りたくないんだろう?」
「……!……殺して、くれないんですか…?」
「君が死にたいって言うから、その捨てる命を僕が拾ってあげるって事だよ」

不遜な笑みと、柔らかい口調だが高圧的な声色。
だが何故か、それが様になっている。
一期の心がどくん、と大きな音を立てる。
目の前の燭台切の赤と金の瞳から目が逸らせない。
まるで、魅入られたように動けなかった。
そんな一期に満足したのか、燭代切はゆっくりと歩み寄る。
ふわり、と身体を包み込む甘くて蠱惑的な香りに頭がくらくらしてくる。
手を伸ばせば触れられるくらい近くまで来られて、一期の心臓の鼓動音が更に激しくなった。

「……やっぱり、いい匂いだ」
「ぇ……?」

燭台切の香りに、頭がクラクラする。
燭台切は一期の白い首元に顔を寄せ、香りを嗅ぐように鼻を鳴らす。

「……君の血は、さぞかし美味なんだろうね」

囁くように耳元で言われ、一期は何も考えられなくなる。
感じる甘い香りが、どんどん強くなる。
僅かに震えながら燭台切を見つめる一期に、燭台切は口元の隅だけ吊り上げる笑みを浮かべた。

と、一期は糸が切れた人形のようにガクンと崩れ落ちる。
燭台切は、それが分かっていたかのように優しく抱き止めた。
燭台切は腕の中にいる一期をちらりと見た後、身を翻す。
残ったのは、静かな静寂のみだった。



■■■



「ん……?」

頭がぼんやりとしているが、徐々に意識が浮上してくる。
身体が重くて動かすのが億劫だった為、一期は首を動かして今の場所を確認しようとする。
自分は大きくて柔らかなベッドに横たえられていて。
全体的に部屋は薄暗く、部屋の明かりを灯すのはオレンジ色に光るアンティークのランプ。
カーテンが開いているにも関わらず、部屋が薄暗いのはどういう事だろう。
状況が掴めずに一期が困っていると、燭台切が部屋の隅にある椅子に座り本を読んでいたのに気付く。

「……起きたようだね」
「ぁ……」

読んでいた本をテーブルに置き、ベッドに横たわる一期に近寄る。
一期は何故か本能的な危険を感じて起き上がろうとするが、身体が重くていう事をきいてくれない。
そんな一期の様子を見て、燭台切は笑みを浮かべる。
その笑みは、紛れも無い『征服者』のものだった。

「お目覚めはどうかな?お姫様」
「っ……」
「君が死にたいというなら……、僕が君の命を貰う。僕は君を生かす事も、殺す事もできる」
「……」
「君の命は、僕次第って事」

一期は唇を噛む。
死にたくて、この森に入り込んだのに。
一期のそんな心を察したのか、燭台切は一期に告げる。

「……自殺されると、面倒だからね。……一応保険はかけておくよ」

と、燭台切が言いゆっくりとベッドに横たわる一期に触れる。
二人分の重みでベッドのスプリングが軋む音が、静かな部屋に響いた。

「ぇ……?」
「……君の血を貰う」
「ァ……!」

ブラウスの襟部分のボタンを爪で弾き飛ばし、襟を開くと男にしては白く綺麗な首元が露になる。
その首元に口を寄せると、急所だからだろう一期の身体がびくりと震える。
一期から香る甘い匂いを堪能しつつ、その首筋に燭台切は舌を這わせた。

「ぁ……!や……だ……!!」

一期は本能的な恐怖から抵抗しようとするが、重い体では思うように動かせない。
そんなささやかな抵抗すら楽しむように、燭台切はその肌を堪能した。
そして、震えながらも燭台切を押しやろうとする手を掴み抵抗を抑え込むと、ついに一期の首筋に牙を立てた。
ぶつり、と肌が切れる音が一期の耳にハッキリと響いた。

「ぅあ……」

燭台切の喉を潤す血は、やはり想像通りの極上品だった。
今まで色々な血を啜ってきたが、彼の血は今まで食したどんな血よりも美味かった。
一期は血を吸われるのを感じながら、震えるのを止められなかった。

「はぁ……ぁん……、あぅ……」

血を吸われているのに、今まで感じた事もない快感が身体を走る。
まるで、性的な行為をしている時のような……。
その気持ち良さに思わず声が上擦り、燭台切に強請るように彼に縋り喉を更に晒す。
妖艶に乱れる一期に、燭台切はクス、と笑う。
だが、これ以上血を飲むと一期が死んでしまうので名残惜しかったがゆっくりと燭台切は身を離す。
首の傷を舌で舐めて傷を癒してやる。
燭台切の腕の中で顔を赤く染めて快楽の余韻に浸る一期の髪を撫でる。

一度血を吸われた者は大抵全て吸われ死んでしまうが、稀に生き延びる者もいる。
だがその者は一度味わってしまった快楽を忘れる事ができなくなると言われていた。
これが、燭台切の保険だ。
本来ならもっと確実な保険……、別の手があるのだがこれは最終的なカードとしたかったので燭台切はあえてそれをしなかった。

「キモチよかった?」

今までの不遜な態度とは違い、優しい声で一期に問う。
その時の笑みが今までの態度のものとは違う優しげなものだった為、一期の心はどくんと跳ねる。
香りによる誘惑の術と、吸血。これでこの美しい人間を永遠に捕らえるのだ。
燭台切の問いに、熱に浮かされた表情の一期は頬を染めて頷いた。
だが、血を吸われた為かその顔色は悪い。

「少し吸いすぎたかな……。休んで。起きたら暖かいものでも用意しておくから」

丁寧にシーツを被せられ、優しく頭を撫でられる。
今まで家族にすら扱われたことのない優しい手に、一期はうっとりと目を閉じる。
吸血での貧血と、肉体的、精神的疲労もあり一期はそのまますぐ意識を失ったかのように眠りだす。
そんな一期を見ながら、燭台切はベッドサイドに腰を落ち着かせた。
今までにない上物。絶対に逃がしたくない。

「君は、僕のものだよ。……一期くん」

燭台切の呟きは、静かな部屋の中に消える。
そしてゆっくりと燭台切は立ち上がると部屋を静かに後にする。
これからこの城の住人となる一期の部屋等を準備する為に。


美シイ吸血鬼ニ囚ワレタ、麗人ハ罠ト気付カズ吸血鬼ノ腕ノ中ヘ堕チテイク…。
麗人ノ囚ワレタ黒イ森。
ソコハ、『隻眼ノ吸血鬼』ノ治メル森。
迷イコムト、二度ト戻レナイ悪魔ノ森…。




■ END ■




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