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「■ 刀剣乱舞 短編」
▼ 燭一

【燭一】執事パロ(執事×ご主人様)

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* 執事パロ *
* ご主人→一期さん、執事→光忠さん *
* 何故かシリアス *


お城のような白磁の豪邸。
この屋敷には『深窓の令嬢』とまで呼ばれる美しい青年が住んでいました。

「ふぅ……」

窓の外に広がる、森と呼ぶに近い庭を眺めながら淡い翡翠色の青年は溜息を吐く。
ベッドの上には無造作に放り投げられた写真があった。
……彼には、屋敷の主である青年の父が決めた相手との縁談が数日後に控えていたのだ。

「光忠さん!」

主の息子であり、この屋敷の令息である一期は執事である燭台切光忠を呼ぶ。
今は、父親である家の主は出かけていて不在。
一期は、自らの地位を確保する為なら何でもする父親が大嫌いだった。
今回の一期の縁談も、一期の意志ではなく所謂政略結婚だった。
今いるのは、一期と、使用人達だけ。

すると、少し控えめに部屋をノックする音が響く。
どうぞ、と伝えると執事である光忠が部屋に入って来た。
綺麗にセットされた黒曜石のような黒髪に、見るものを魅了する金色の瞳。
整った容姿に皺一つない燕尾服を身に纏った姿は、綺麗で、とても美しかった。
一期は、そんな光忠が屋敷のメイド達から慕情と羨望の眼差しを向けられている姿を何度も見た事があった。

「(光忠さん……)」

一期は、その光忠に想いを寄せていた。
同じ性別であるが、そんな倫理観を超えて好きになってしまった。
だけど彼は、この屋敷の執事。
そして自分には、父親である主が決めた相手がいる。
この想いを口にする事は、決してしてはいけない。
口にしてしまえば、光忠も巻き込んでしまう事になる。
でも、好きなのは光忠である事は変わりが無く、一期の想いは募るばかりだった。

縁談の話がどんどん進むにつれて、泣きたくなるくらい苦しくなり。
本当に好きな人とは結ばれなくて。
何不自由無く生活してきた代償なのかな、と一期はぼんやりと考えた。

「光忠さん」
「はい」
「私が結婚する事になったら……、」

ここまで言いかけて、一期は止めた。
言っても、どうしようもないという事は分かっていたから。
どう抗っても自分では変えられない運命に、一期は泣きそうになる。
と、そんな一期の様子を見ていた光忠が口を開く。

「……私は、一期様が幸せであって欲しいと、それだけを願っています」
「……」
「相手が誰であれ……、貴方が幸せならば……、それで良いと」

呟くように紡がれる光忠の言葉。

「光忠さん」
「はい」
「……私の事、好きですか?」
「……はい、仕える者として当然の事ですから」


違うんです、光忠さん。
私が聞きたいのはそんな言葉じゃないんです。

ねぇ、光忠さん……。
想いが強くなる程、貴方が遠く感じて。
どうして、貴方は……こんなにも……遠いの?


「私は……光忠さんの事……好き」
「一期様……」
「ずっと、ずっと……貴方だけを見てた」

そう伝えると、一期は光忠に抱きつく。
光忠の身体が一瞬強張り、硬くなったのを一期は感じた。
一期の手がぎゅっと強く、光忠の整えられた燕尾服を握る。
だが、光忠は抱き返してはくれなかった。
それだけで、一筋一期の頬から涙が伝った。

「……結婚なんかしたくない……」

塞き止めていた想いが溢れ出す。
溢れる想いと共に、溢れて止まらない涙。

「光忠さんとずっと……ずっと一緒にいたい……!!光忠さんの事が……好きだから……!」
「……っ……」

ついに、伝えてしまった。
想いを知られてしまった以上、一期と光忠は今までの関係ではいられなくなるだろう。
それを理解してしまい、更に一期の伏せられた瞳から涙が溢れ出す。

「一期様……。私は……貴方が大切な人を見つけて、幸せになって戴けたら……。そう思って見守ると決めていました」
「光忠さん……」
「私には……貴方を幸せに出来る資格も、権利もありません……」

迷うように伏せられる金色の瞳。
彼も、とても迷い、苦しんでいるようだった。

「……貴方と私では、身分が違い過ぎる」

そのせいで、貴方を辛い目に合わせたくない。と光忠は小さく呟いた。

「好きでもない人と結婚させられる方が……ずっと、ずっと……」

涙を零しながらそう言うと、ふわりと温もりが体を包んだ。
光忠から香る感じのよい香水の香りに、胸が締め付けられるように苦しくなる。
もっと彼を感じていたくて、強く光忠の背に腕を回して抱き締めた。

「……」

涙を流し続ける一期を抱きしめたまま、光忠も悩み苦しんでいるようだった。
そんな顔を見た一期は、涙を零しながらそっと光忠から離れる。

「光忠さん……、ごめんなさい……。いきなりこんな事言われたって、困るだけですよね……」

改めて痛感した現実。
本当に好きな人とは、自分は結ばれてはいけない。
もし、そうなってしまったら自分は……、大切な光忠を巻き込んでしまう。
光忠が、ここにいられなくなってしまう。
光忠が自分の我侭のせいで傷付くのは、耐えられない。

だから…。
この思いに決着を着け、自分は……、父親の決めた相手と結婚を。

「ごめんなさい、光忠さん……。この事は忘れ……」

忘れて、と言おうとした瞬間に、光忠が言葉を遮った。

「……一期様……。私、いや……、僕で……貴方を幸せにできるかは分かりませんが……」

伏せられた金色の瞳を一期は見つめる。
一期の涙で濡れた顔が痛々しい。
そんな姿に、光忠も覚悟を決める。
顔を上げ、一期を見つめた。

「僕は……、貴方とずっと……一緒にいたい」
「光忠、さん……」
「一緒にいる事を、貴方が望んでくれるのなら……。俺は、貴方の手を取りたい」

その言葉を聞いた一期の瞳から、涙が一筋零れる。
そんな姿も、とても綺麗だと光忠は思った。

「……光忠さんだけが、いい……」
「一期様……」
「光忠さん……好き……」
「……僕も……好きです」

好き、と互いに囁き、強く抱き締めた。

「……僕は執事失格だな……」

苦笑するように呟いた光忠を見る。

「従うだけが執事じゃないですよ。私を幸せにしてくれるんだから、光忠さんは執事失格なんかじゃない」
「一期様……。ありがとうございます」
「光忠さん……私を…幸せにしてくれますか?」
「勿論です、一期様」
「光忠さん、一期様……は、止めて欲しい、です。名前で呼んで?あと敬語も禁止で」
「……わかりまし……。っ……、わかった、よ……。一期、くん」

必死に言い直す彼が愛しくて、一期は彼の唇にキスを送る。
光忠も、柔らかく微笑むと一期にキスを返してくれた。


城のような白磁の豪邸。
この屋敷にはとても美しいと評判の令息がいました。
その令息は、使用人である執事を愛してしまいました。
そしてその執事も、令息を愛してしまったのです。
二人は幸せを掴む為、地位も財産も捨てて駆け落ちをしました。
追っ手が二人を狙いますが、ついに二人は捕まる事はありませんでした。
風の噂では、遠い遠い異国で幸せに仲睦まじく暮らす二人がいたといいます。


それは、愛に全てを捧げた、二人の若者の物語。
今でも、伝記として伝わる愛の物語。



■ END ■




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