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「■ 刀剣乱舞 短編」
▼ 燭一

【燭一】瑠璃(ラピスラズリ)の残り香

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「大丈夫かい?」
「う~……体調はそうでもないけど、ちょっとメンタル面が……」
「その精神面のせいで体調を崩してるんでしょ?……君、いつも定期報告の出頭後は毎回そうなるよね」
「……ホント、あそこの空気嫌いなんだよ……」
「そんなに嫌なの?」
「……報告だけならいいんだよ。なんつーか……あの……」

言い澱む審神者の青年、那由他。
彼は体調を崩して自室で横になっていた。
そんな様子に、燭台切はふむと考える仕草をする。

「……その事は近侍の二人には言ってるの?」
「……言ってない。だって聞いたら気分悪くすると思うから」
「でも、言えなくて溜め込んでそうやって体調崩しちゃってるんじゃ本末転倒だよ」
「……」

布団の中で横になっている那由他は「う……」と唸る。
つい数日前に、那由他は審神者としての活動の定期報告の為、公の場に出向いていた。
審神者は歴史修正主義者による歴史改変を防ぐ為に、政府によって選定され活動している。
なので、どうしても定期報告の場には出向かないといけないのだが。

「……薬研くんと一期くんには黙っておいてあげるから、僕だけには話してくれないかな」
「……絶対に他の皆には言わないでね」
「うん」

那由他をそこまでにさせるものは何なのか。
那由他はぽつぽつと話す。
那由他は審神者となってまだ数年だが、その高い霊力により功績は高く昇進も早い。
なので、どうしても妬まれてしまうという。
審神者は、霊力が高い寺の住職や神主等の者も多く、一部ではあるがそれがプライドになっている。
彼らから言わせればまだ神事ですら修行中の、一神社の子供が自分達よりも功績をあげているのが面白くないのだろう。
だから、色々と嫌がらせを受けた。
陰口はまだいい。酷い時は那由他を無理矢理に陵辱する者もいた。
身体の弱い小柄な那由他は、大の大人、しかも男に組み敷かれると何も出来ない。
相手もそれを分かっていて、しかも那由他の配下である刀達をちらつかせる。
そうされてしまったら、那由他は何も出来ず男に身体を開くしか選択肢は残っていない。
自分の身体や顔立ちをその時ばかりは呪った。
だが最近はそういう事を強要してきた男達は別の所属となり出会うことは無くなった。
そのおかげで落ち着いてきてはいるのだが、どうしてもその事を思い出してしまうのも事実で。
そこまでを話した那由他は言葉を止めた。

「…だから、まだ、その時の出来事が頭の中に残ってて。それを思い出すから嫌なんだよ」
「……そっか。……その事は君の恋人は知ってるの?」
「いや……。まだ紅葉が審神者になる前の話だったから知らないだろうし、話してない」
「……」

心に受けた傷は、そう簡単には癒えない。
しかも、それを誰にも吐露する事も出来ない。
ずっとそれを自分だけの中に溜め込んで、溢れてしまって体が悲鳴を上げるのだ。

「ごめんね、光忠。気分悪くしたでしょ」
「……ううん、話してくれてありがとう」

困ったように笑っている那由他は、自分が泣いている事に気付いていない。
それがどこか燭台切は自分の大切な恋人と重なり、そっと那由他を抱きしめていた。

「みつ、ただ……」
「笑いながら泣かないで。本当は、辛くて、泣きたいんでしょ?」
「え、僕……、泣いて……」

ぼろぼろと涙を零す那由他の頭を燭台切は撫でてやる。
それにより、那由他も心の張り詰めていた糸が切れたのだろう。しゃくり始めてぼろぼろと涙が溢れ出す。

「よく頑張ったね。もう大丈夫だから。君の身に何があっても、君は僕達の大切な主だ。何があっても、傍にいるよ」
「~~~……みつ、ただぁ……」

ごめん、少しだけ胸を貸して。
小さく聞こえた審神者の言葉に、「勿論」とさらに頭を抱きこんだ。
それが、涙を見せなくていいようにしてくれる燭台切のさり気無い優しさを感じた。
那由他は涙が枯れるまで泣き続けた。
そんな那由他を燭台切は何も言わず優しく見守っていた。

「……ありがと、光忠」
「ううん、少し落ち着いたかい?」
「……うん」
「じゃあ、少し休むんだ。起きたらきっと、元気になってるよ」
「うん……分かった」

主の青年をそっと布団に寝かし付け、その茶色の髪をそっと梳く。
その感覚に、那由他の心も落ち着いてくる。
那由他が眠るまで、燭台切は傍にいてくれた。
意識が落ちる前、感じたのは燭台切の香水の香りだった。



■■■



「一期~……」
「主様……」

後日一期が審神者の主である青年、那由他の部屋に呼ばれ向かった。
静かに襖を三度叩き、了承を得てから襖を開くと那由他は布団に横になっていた。
一期はそれを見て、那由他の元に寄り声を掛ける。

「主様。お体の調子はいかがですか?」
「うん、大分よくなったよ。ありがとう、一期」

主である那由他は体が非常に弱い。
体調が悪い時は顔色も悪い事が多い為わかり易いのだが、今回は違うようだ。
よいしょ、と起き上がった那由他は一期をじっと見つめ。

「ちょっと、ごめんね」
「え……」

一期に、抱き付いた。

「主様……?」
「うん、一期はこうぎゅっとした感じが凄く落ち着く」
「……ありがとうございます」

弟達が甘えてくる仕草とよく似たそれに、一期も笑みを洩らす。
那由他は精神面が不安定な時、こうやって抱き付いてくる事がある。
甘えられている事が、自分が愛されているのだという事でもあり一期は優しく受け入れていた。

「一期って、なんかいい匂いがする」
「そうですか?特になにも香等は付けておりませぬが……」

一期に抱きついている那由他はくんくん、と鼻を鳴らす。
恐らく、一期の香りは石鹸の香りだ。
清潔感のある、だけど品の良い香り。
だがその中に、別の匂いがある。

「(この香りって……)」

那由他には、この香りに心当りがあった。

「ねぇ一期」
「はい、何でしょう」
「……光忠の匂いがするよ」
「……えっ」

燭台切の愛用する香水の匂いが、だが。
那由他の言葉に、一期は真っ赤になる。
慌てて自分の香りを嗅ぐ一期に、「可愛いなぁ」と那由他は思う。

「大丈夫。好きな匂いだから」
「え、そ、そういう問題では……」

接触した那由他が気付いたのであれば、いつも常にくっついてくる弟達は。
弟達は何も言ってこないが、まさか。
薬研だけには自分と燭台切の関係を話してるのだが。
燭台切と恋仲になって弟達が更に燭台切に懐き始めたのは。
鶴丸や他の刀達から何か含みのある笑みを向けられるようになったのは。
もしや、隠し通そうと必死になっていたがまさか筒抜けだったのでは?
行き着いた限り無く間違いないであろう予感に、一期が固まっていると入り口の襖が開いた。

「主さん、薬を持ってきたよ……って、何してるの?」
「あ、光忠~、ごめん一期借りてる」
「み、光忠さん……」

燭台切が不思議な顔をするのも仕方ないだろう。
審神者の青年と一期が互いに抱き締めあっている光景だったのだから。

「一期くん、抱き心地いいでしょ」
「うん、柔らかいしいい匂いするし最高」
「えっ!?ちょ、主様、あのっ……!」
「なんか、二人がそうしてるの見たら……ちょっと背徳感を感じるね」
「ちょっと光忠何やらしい事考えてるのー」

燭台切には、くっついている二人が妙に色っぽく見えていた。
他の男が一期に抱き付いていたら即剥ぎ取るが、何故か主の青年にはそれが起きなかった。
所謂、百合のような絵面だからだろう。
ちょっと心の隅でいけない気持ちになっていたら那由他はすぐ察したらしくからかう口調で突っ込みを入れてくる。
そんなノリのいい会話についていけず、一期は先程の香りの件もあり顔を真っ赤にした。

「でもさ、光忠。一期に光忠の匂い付いちゃってるよ?」
「あ~、でも僕は逆にそれで一期くんは僕のモノって主張出来てるからいいんだけど」
「……そう言うと思ったよ……マーキング、ね」
「え、あの……、まさか……」

那由他と燭台切の会話に、勘のいい一期は察する。

「一期と光忠が付き合ってるって事、皆知ってるよ?」
「あはは、僕は何も言ってないんだけどね」
「二人で一緒にいる時の空気見てたら誰だって気付くっての……」
「……そうかな?あれでも抑えてた方だったんだけど」
「……二人きりの時はアレ以上に凄いの……?」
「あ、あの……」
「「ん?」」

那由他と燭台切が一期を見る。
一期は顔を真っ赤にして、燭台切の手を掴んだ。

「主様、そのお薬飲んでいて下さいね。少し席を外します故」
「あ~、うん。分かった」

部屋から出て行った二人を見送り、那由他は薬に手を伸ばす。

「あ~、早く僕も紅葉に逢いたいな」

恋人が脳裏に浮かび、那由他はぼそりと呟いた。



■■■



「一期くん、どうしたの?」
「……」

一期の部屋に連れて来られた燭台切は一期を見る。
その顔や首は、真っ赤だ。

「もしかして、僕の匂いの事かな」

ある程度確証を持って聞くと、一期はこくりと頷いた。

「一期くんが嫌ならこの匂いは止めるけど……」
「え」

一期はぶんぶんと首を横に振る。

「この光忠さんの香り、好きだから……」
「そっか」
「で、でも……、恥ずかしいです」
「匂いが付いちゃうのが恥ずかしいの?」
「、はい……」
「僕は嬉しいけどな。一期くんが僕の香りを纏ってるのは」
「あぅう……」

奥手で恥ずかしがり屋な一期にとって、これはかなり堪えた。
言葉が無くとも、互いに同じ香りを纏わせていたらどれだけ鈍感な者でも燭台切と一期の関係を察するだろう。
彼の香りが当たり前になってしまっていたので、全く気付かなかった。

「一期くんは僕と恋人って事知られるの嫌?」
「え、嫌では、ないんですが……。恥ずかしい、じゃないですか……」
「僕としては一期くんは僕のものだって主張できるし牽制も出来るから一石二鳥なんだけどなぁ」
「え……」
「誰にも取られたくないし遊びで付き合ってる訳でもないしね。僕は、君の事を本気で愛してるから」

燭台切からの独占欲溢れた言葉に、一期の胸は高鳴った。
一期はそろり、と燭台切に近付く。
一期の気持ちを察した燭台切はそっと一期を抱き締めてくれた。
一期が深呼吸すると、胸いっぱいに燭台切の香りが広がる。
誰よりも愛する、愛しい香り。

「……それなら、いいです」
「一期くん……」
「一緒の香りだから、私だけじゃなくて……光忠さんも私だけのものって事ですから」
「……!」

同じ香りだから、燭台切も一期のもの。
そう一期は言っているのだ。
可愛い恋人の愛らしい独占欲に、燭台切は頬が緩みそうになる。
愛しさが、止まらない。

「一期くん、好きだよ」
「……私もです、光忠さん」

優しく唇に触れてくる口付けに、一期はそっと目を閉じる。
何度も口付けを交わす中、ふわりと香ったのは燭台切の香水の香りだった。



「あれだけ香り付けされといて気付かないとか流石いち兄だぜ……」
「一期って少しほわほわしてる所があるからねぇ」
「でも、一期さんと燭台切さんが幸せならそれでいいんじゃないのかな」
「俺や弟達も応援してるしな。燭台切の旦那は誠実だし真面目だし世話焼きだし」
「若干タラシ属性あるけどね」
「まぁまぁ。皆も応援してくれてるみたいだから見守ってあげましょ、主さん」
「だからあいつ等とっとと結婚をだな……」

そんな会話をしていた審神者と薬研と堀川なのでした。



* おしまい *




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