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「■ 刀剣乱舞 短編」
▼ 燭一

【燭一】かわいいひと

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* 燭台切×一期
* 微妙なクオリティ
* 過度な期待は厳禁



最近、気になる子がいる。
僕の少し前に、この陣営に加わったという一期一振という刀だ。
刀、と言っても自分達は主である審神者が刀におろした付喪神で、普段は人間の姿をとっている。
自分より少し小柄で、顔立ちは綺麗で整っている彼。
藤四郎兄弟の中では長男らしく、加わった時、弟達は皆抱き付いては泣いて喜んだという。
陣営に加わった今、彼は自分と同じ一番隊で過酷な任務に着きつつも非番の日は、この大所帯の本丸の雑務もこなす。
自分と同じ太刀だけれども、自分より華奢なその体にどれだけの体力があるのか。

「大丈夫かなぁ……」
「何が?」
「おっと、君か」

燭台切の隣にやって来たのは、主である審神者の青年だった。
手には、恐らく資料であろう書籍がたっぷり積まれている。

「何?何か体調悪そうな子でもいるの?」
「あ~、体調が悪そう、というかちょっと無理してそうな子がいてね」
「……もしかして、一期の事?」
「そう」
「……それは、僕も思ってた。薬研もね、似たような感じだったんだ。一期が来る前は兄弟達の面倒や雑務とか全部やってくれてたし」
「……薬研くんも?」
「うん。今は、薬研も国広や一期が来てくれたから、精神的には少しは楽になったと思うんだけど……、今度は一期、か」

やっぱり、兄弟だから一期も似てるなぁ。と少し悲しそうに審神者は呟く。
誰よりも自分達を見て、気遣ってくれる審神者である主が言うのだから間違いないのだろう。

「(……助けてあげたいし、支えてあげたい)」

そこまでしてあげたいと思う感情は、燭代切には既に分かっていた。
……自分は、彼に惹かれている。

「ねぇ光忠」
「なんだい?」
「……一期は、きっと弟達に自分が弱い所を見せたくないから、余計に無理するんだと思う。だからさ、同じ一番隊の太刀仲間として無理しないように見張っといて」
「僕がかい?」
「仲は悪くないでしょ。一期の相談役とか、なってあげてよ」
「……了解」

まさかの主からの命令に、内心で役得と思った。
主からの命であれば、気にする事なく彼にかまえるのだ。

「(僕は、狙った獲物は逃がさない性分なんだ。一期くん)」

このチャンスを、利用させて貰おう。



「……何の用ですか」
「そんなに露骨に警戒しなくてもいいんじゃない?」

台所である厨で夕餉の用意をしていた一期は、燭台切の姿を見て品の良い眉を寄せる。

「手伝いに来たんだ」
「……」
「これだけの大所帯じゃ、一人で準備も限界があるでしょ?」
「……。そう、ですけど……」
「そんなに僕の事が嫌いなの?」
「っ、い、いえ……そういう訳では」
「ふぅん……」

一期の言葉とその様子に、本気で自分を嫌がっている訳ではないようだ。
それに内心安堵しつつ、手伝いをするべく厨に入った。

「今、君が切ってるのを鍋に入れればいいんだね?」
「はい」

見事な手際で野菜を切っている一期を見ながら作業を進める。

「(やっぱり、綺麗だな)」

普段の戦装束ではなく、ラフな私服。普段は見えない首元が見えている。
戦の時には見れない事が多いので飽きもせず見ていると、見ていた一期の肌が薄らと赤くなっている事に気付いた。

「……あの……」
「ん?」
「……凄く、視線を感じるんですけど……」
「あ、ごめんね。見とれてたんだ」
「っ、だから……、そういう事……っ!、痛っ……」
「一期くん!?」

カラン、と包丁がまな板に落ちる。
その白い手に、映える程の赤い血。
燭台切は一期の手を取り、傷を見る。傷は浅いものの、そこから流れる血が痛々しく見えた。

「あの、大丈夫ですから……。手を……」
「駄目だよ、治療しないと」
「しかし、こんな傷位で主様の手を煩わせる訳にはいかないでしょう」
「そうかな。……でも、君がそう言うなら……」
「っ……!?」

取ったままの手の傷を、口に含む。
傷に触れて痛んだのか、一期の肩がビクリと大きく震えた。

「や、燭台切、さんっ……」

ちゅ、と傷口を丁寧に舐めると、一期が顔を赤くしていた。
少し涙目になっているのが、とても扇情的に移る。
さすがにやりすぎか、と思い開放すると一期は俯いたまま黙り込んでしまった。

「一期くん……、ごめんね」

手を振り払われなかったからといって、ちょっと調子に乗ってしまった。
参ったように天井を見上げる。

「(これで嫌われたかな……)」
「……どうして、貴方はそうなんですか……」
「え?」

俯いたまま出る言葉は、戸惑い、混乱している声色に聞こえた。

「どうして……、私ばかりに構うんです……!」
「……気になるから、じゃ駄目かな」
「っ、」
「君が、無理をしているようにしか見えないから。……薬研くんはお兄さんの君が来て甘えられるようになった。……まぁ、最近は堀川くんと仲がいいみたいだけど。前、君が薬研君に言ってた事をそのまま言うよ。……じゃあ、君は、誰に甘えるの?ずっと、気を張ってばかりじゃ心がもたないよ?」
「……貴方に……何が分かるんですか」
「……うん、君の事は君にしか分からないよ。でもね、主さんからも言われてるんだ。君を放っておけない」
「主様から……」

主様にまで、心配をかけさせたのか……と、小さな声にどうしてそう思ってしまうのだろうと思う。

「心配をかけるのは悪い事じゃないと思うよ。これは加州くんの受け売りだけど、心配をして貰えるって事は愛されてるって事なんだよ」
「……」
「でも、僕は主さんに言われたから君を心配してるんじゃないよ?……僕が、自分から君を心配だって思ったから。主さんに言われなくても、君の事が気になってたんだよ。」
「燭台切さん……」
「だから、僕は君を支えてあげたいし、君に甘えて欲しいって思ってる」

言った後に、これじゃまるで告白だなぁ……と思い直す。
でも言った事は本音だったし、後悔もしていなかった。

「……駄目かな、一期くん」
「……どうして、私に……そこまで構うんですか……?」
「ん~、君の事が好きだから……じゃあ、理由にならないかな?」
「え……?好、き……?」
「うん。じゃないと指なんて、舐めないでしょ」
「っ……」

思い出して赤面している一期を見て可愛いなぁと思う。

「……一期くん、返事……聞かせて?もし嫌なら、僕は主さんに言って君の見張り役から辞退するつもりだからさ」
「辞退……?」
「うん、だって……そうじゃないと君がもっと嫌な思いしちゃうし」
「……。……卑怯です……」
「え?」
「……甘えて欲しいって言われて嬉しかったのに……好きって言われて嫌じゃなかったのに……。そんな事言われたら、断れないじゃないですか……」

それは、つまり。

「OKって事?」
「っ……何度も言わせないで下さいっ!」

恥ずかしいのか、更に顔を赤くした一期をそっと抱き締める。

「一期くん、ありがとう」

沢山甘えていいからね、と耳元で囁くと肩に顔を埋められた。
そっと、柔らかい綺麗な碧玉色の髪を撫でると一期が小さな声で呟いた。

「ありがとうございます、燭台切さん……」
「(うん、やっぱり可愛いなぁ)ねぇ、一期くん」
「はい」
「キス、していいかな」
「えっ……」

弾かれたように顔を上げた一期だが、戸惑っているだけで嫌がっている風では無かった。
軽く、唇に触れるだけのキスをする。想像していたよりも、柔らかい。

「(これ、弟くん達に気付かれたら僕は悪者になりそうだね)」

弟達にとって、大好きで尊敬する兄を奪ってしまうのだから。
暫く、我慢して逢瀬をするしかなさそうだ。

「(でも、薬研くんは気付きそうな気がするなぁ)」

自分と、どことなく似ている彼。
彼は今脇差の堀川国広と恋仲だし、あの性格だ。反対はしないだろう。

「(まぁ、一期くんを泣かせたらやばそうだけど)」

一番隊隊長で、この陣営の中で一番の腕を持つ薬研を流石に敵には回したくない。

「続きは夜に、ね」

君の弟くん達に見られちゃマズイから、と最後、頬に触れるだけのキスをして燭台切は離れる。
燭台切の言葉に赤面したまま作業に戻る一期を見ながら、これから楽しくなりそうだと燭台切は思った。


* 終 *




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