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「■ 刀剣乱舞 短編」
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【薬堀&燭一】とある、晴れた日に

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風に乗って流れる雲のように。
雲を彩る大空のように。


「うわ~……。いつもの事だけど、並ぶと凄く圧巻だね」
「まぁ、あんだけ人数いれば量はこんなもんだろうよ」

幾つもの籠に山盛りになった洗濯物を見て堀川は若干遠い目をしている。
籠を抱えながら苦笑するのは薬研だ。
そんな小さな薬研や堀川が自分の身長の半分以上もある籠を抱えているのを見ていられなかったのか、燭台切と一期も手伝ってくれて。
仲の良い四人で、洗濯物を干しにやって来ていた。

本陣すぐ横にある、シロツメ草が咲く丘。
風にそよぐ草、明るい太陽。
まさに絶好の洗濯日和だ。

堀川は洗濯物を叩いて伸ばしながら、慣れた手付きで洗濯物を干していく。
燭台切と一期も器用に大きな洗濯物を広げては干していく。
そんな堀川を薬研は見ていた。

「なぁ国広、洗濯バサミで飛ばないように干したやつに付けていってもいいか?」
「うん、ありがとう薬研」

堀川は嬉しそうに頷く。
薬研は籠の中から洗濯バサミを取り出し、洗濯物に洗濯バサミを取り付けていく。
その時、一際大きな風が吹いた。

「ぅわっ……!?」
「薬研!」

丁度その時シーツを扱っていた薬研は、その煽りを受け大きくバランスを崩した。
近くにいた堀川はその様子を見て、慌てて彼を抱き止める。
と、そんな二人を抱えるようにしてフォローに入ったのは燭台切で。
堀川の勢いが強かった為か、三人は一緒に柔らかい草の上に倒れ込んだ。

「大丈夫かい?二人とも……」
「大丈夫だ。助かったぜ燭台切の旦那」
「あ!す、すみません燭台切さん!!」

慌てて堀川が燭台切から離れる。
薬研と堀川は、二人で燭台切に圧し掛かっている体勢だったからだ。

「僕は全然大丈夫だよ」
「そっか…。あ、洗濯物は?」
「大丈夫ですよ。全部洗濯バサミ付け終わった後でしたから」

一期の一言に薬研と堀川が洗濯物を見ると、穏やかな風に揺れていて。
「よかった」と笑う薬研と堀川の笑顔に、燭台切と一期は微笑む。

「僕、薬研が羨ましいなって思う」
「ん?」
「だって、一期さんみたいな素敵なお兄さんがいるんだから」

自分にも堀川流の刀が二人いるが、彼らは兄弟というよりは友人という感覚の方が強くて。
薬研達のやりとりを見る度に、どこか羨ましいと思う自分もいて。
今も、十分満たされている筈なのに。

「ふふ、少なくとも私は堀川くんの事を大切な弟と思っていますよ?」
「え……?」
「ふふ、まぁ薬研くんの恋人だもの。一期くんにとっては弟になるもんね」
「う、~……っ、」

少しからかうような燭台切の言葉に、真っ赤になる堀川。
「燭台切さん、堀川くんを苛めないで下さいよ」と軽く咎める一期。
そのやり取りは、傍から見たら熟年夫婦のそれだ。

「でも、弟が増えるのは嬉しいですよ。堀川くんはいい子だから」

堀川の頭を撫でる一期の手付きは、大切なものを扱うように優しくて。
本当の兄のようなその手の心地よさに、嬉しそうに堀川は頬を染めて頭を押しつける。
そんなまるでネコのような仕草に、一期は優しく微笑んだ。

そんな一期と堀川の二人を見て、燭台切と薬研は一期の隣に座り込む。
暫く四人はそのままのんびりとしていたが、ふと一期は自分に寄り掛かる体重を感じた。
一期が気付いた時には、薬研と堀川は夢の世界で。
寄り掛かる体勢では辛いだろう、と一期は二人の頭を膝に乗せてやった。
薬研と堀川の髪を撫でる手は、優しさに満ちている。

「……私は、幸せ者ですね」
「ん?」
「敬愛すべき主様、可愛い弟達に、私を慕ってくれる子。そして、大切な貴方が傍にいてくれるのですから」
「一期くん……」

穏やかに笑う一期を見て燭台切は微笑み、そっと一期の肩を抱き寄せる。
一期は少し頬を染めると、嬉しそうに燭台切に肩に頭を乗せた。

「一期くんが幸せなら、僕も幸せだよ」

優しく笑う燭台切を、一期を見上げる。

「はい……。ありがとうございます、燭台切さん」

心の底から信頼してくれる擽ったさ。
腕の中にある小さな温もりは、まだ小さくて、頼りない。
でも、この温もりは自分にとって何よりも大切なもので、守りたいもの。

それは、一期の隣に居る燭台切も同じ事だった。
燭台切は一期の膝で眠る薬研と堀川を起こさないように、一期の顎を捉え軽く引き寄せる。
一期の唇に触れた、燭台切の唇。
至近距離で見詰め合った二人は、再度また口付けを交わした。




燭台切の腕に包まれ、自分は薬研と堀川の頭を撫でる。
自分の腕は、闘う為だけのものだと思っていた。
だが……自分の腕はこうして、守るべき者の為のものでもあるのだと気付いた。

「燭台切さん、薬研、堀川くん……。本当に、ありがとう……」


――……こんな、私を愛してくれて。慕ってくれて、本当にありがとう。


一期の小さな呟きは、ふわりと舞う風に乗って、消えた。


風に吹かれて、ゆっくりと進んでいく。
風に乗って流れる雲のように。
ずっと、道は広がっていく。
雲を彩る大空のように。




* 終 *




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