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「■ 刀剣乱舞 短編」
▼ 薬堀

【薬堀】正しい風邪の治し方

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病気の時、一番の薬は、安静、睡眠、食事。
そして、大好きな人の看病……なのかもしれない。



「う~……」
「風邪、だな。残りの仕事は俺がやっとくからお前はとっとと休んどけ」

周りが寒い訳でも無いのに寒そうにし、頬を赤くした堀川を不審に思った和泉守が堀川の額に手を当て風邪と判断した。
風邪じゃない、と言い張る堀川に和泉守はやれやれと指で堀川の額を弾いた。(所謂デコピン)

「痛っ」
「頬真っ赤にしてこんだけ体温高いのに風邪じゃない訳ねぇだろうが。大人しく休め」
「むぅ~……」

確かに身体に倦怠感は感じるが、風邪というほどのモノでもないと堀川は思う。
だが、和泉守は断固として譲ろうとはしない。

「おいおい……どうした?」

言い合う二人を見て、気になったらしい薬研がやって来て二人に問う。
薬研を見た和泉守が、何かを思いついたようでここぞと薬研に言う。

「おう薬研、国広が風邪ひいたっていうのに国広は認めない訳なのよ。俺は休めって言ってんだが」
「……国広」
「う、」

堀川は薬研に弱い。
案の定、和泉守が薬研に堀川の風邪を告げると、薬研は何故休まないんだという視線を堀川に向けた。
薬研の視線に、堀川は言葉に詰まる。

「ぁう~……だって……」

兼さんの裏切り者、と堀川は和泉守に恨めしい視線を向ける。

「……国広、気持ちは分かるんだがここでお前が無理をして倒れたら、大将や一軍全員に影響が出るんだ。分かってくれ」

困ったように大切な恋人から言われ、堀川は反論する事が出来なかった。

「……うん、分かった」

素直に頷くと、薬研は堀川の頬を優しく撫でる。
頬を撫でてくれる手が暖かくて優しくて、堀川は嬉しそうに咽を鳴らす。
まるで猫みたいだな、と薬研が内心苦笑しているのを知らず。
と、堀川が薬研の白衣の裾を引っ張っていた。

「……?どうした?」
「……薬研と、一緒にいたい」

風邪をひくと人肌が恋しくなるというのを聞いた事がある。
なにより大切な恋人が風邪なのだから、自分が看病するのは当然という訳で。
そんな二人をニヤニヤしながら見た和泉守は、薬研の肩をバンッと叩く。

「んじゃ国広の看病はお前に任せるからな!」

にっこりと笑って「んじゃお二人さんでごゆっくり~」と言い去っていく。
楽しんでいるのか、気を利かせてくれたかどうかは定かではないが…。

「咽とか痛むか?」

優しく問いかける薬研に、嬉しくなる。

「ん、まだ痛くないよ。ただちょっとだるい感じがする…」

堀川の言う自覚症状では、まだひき始めと思われる。
だが、今きちんと対処すればすぐによくなるだろう。

「行くか」

大好きな恋人の言葉に、堀川はコクリと頷いた。



■■■



「ん……」

自室に戻り、布団を被ってすぐに眠ってしまっていたようで堀川はゆっくり起き上がる。

「う~……、頭痛くなってきた……」

風邪と意識した途端、病状の進行が早くなった気がする。
風邪の倦怠感や頭痛と堀川が戦っていると薬研が部屋の中に入ってくる。

「やげ、ん……」
「……苦しそうだな」

薬研は横になっている堀川の傍に寄ると、水の入った湯飲みを差し出す。
そういえば水分補給をしていなかったからか、咽がカラカラだ。
湯飲みを受け取り、咽の渇きを潤す。
堀川がキチンと水分補給をしたのを見て、薬研は傍に置いていたお粥を差し出す。

「食欲がないかもしれんが……」
「……薬研が作ったの?」
「……当然だろ」
「……だよね」

薬研が作ってくれたし、少しなら食べれるかも、とお粥を受け取る。
暖かい湯気と、白米の香り。
暖かさを冷ますように息を吹きかけ、ゆっくりと口に含んだ。

「暖かくて美味しい……」

にっこりと笑う堀川に、薬研は安堵する。
次々に口に運んでいる所を見ると、食欲もあるようだ。

「ごちそうさま」
「ああ」

薬研の作った料理って凄く美味しい、と言われ少し照れ臭くなる。
即席で作ったものだったが、喜んでもらえてよかったと思う。
薬研はお粥の入っていた碗を受け取り、代わりに水が入っていたものとは違う湯飲みを堀川に手渡す。

「何?これ」
「薬を煎じて湯に溶かした薬だな」
「え……」
「大将が薬に強いからな。一番効くのを選んできてくれたんだ。嫌がらずに飲めよ」
「ぅ~……」
「子供じゃあるまいし……」
「だって、薬は苦手なんだもん……」

我侭を言う堀川も、薬研を困らせたくないようで困っているようだった。
飲まなきゃいけないけど、本音は飲みたくない。
次第に湯気が出ていた薬湯も冷めてきたのか湯気が消えていく。

「(冷めるともっと苦くなるんだがなぁ……)」

ふう、と薬研は溜息を吐く。
想像以上に大きな溜息だったのか、堀川の肩がビクリと跳ねた。

「(少々強引だが……致仕方ないか)」

薬研は堀川の手にある薬湯を取り、口に含む。
そしてそのまま堀川に口付けた。

「……んっ……!」

顎に手を添えると、堀川は観念したように目を閉じた。
薬研はゆっくりと堀川の口を開けさせ、薬湯を流し込む。
その白い咽がこくり、と鳴るのを確認しゆっくり薬研が離れようとすると。

「……!」

それを拒否するように堀川の細い腕が薬研の首に回される。
体格は堀川の方が大きい為、体勢を崩して倒れ込む。
何とか、手を着く事で堀川に全体重をかけるのは阻止出来たが押し倒しているような体勢になってしまった。
触れ合う唇は、普段よりも熱く風邪の為かさついていて。
堀川が熱に浮かされた表情なのは、風邪からなのか、口付けからなのか。

無理矢理引き剥がすと拗ねて余計に面倒になる事は、薬研の経験上分かっていたので好きなようにさせる。
絡み着く腕をそっと取り、楽な姿勢にさせた。
口付けはまだ、終わらない。

次第に触れ合うだけの口付けから、吐息が絡む濃厚な口付けに。
薬が効いてきたのか、次第に落ち着いてくる体温。
それを見届け、堀川が満足したのを見計らい薬研はそっと口唇を離す。
風邪だけではないであろう熱に浮かされた表情は、いつもの快活さを感じさせない程、色気がある。
薬研はそんな堀川の髪を優しく梳きながら告げる。

「そろそろ薬が効いてきた頃だろ……。ゆっくり休むんだぞ」
「うん……。あ、あのね薬研……」
「……?」
「一緒にいて?治るまでずーっと……傍にいて?」

風邪を引いたのだから、彼をずっと独占したい。
薬研がずっと看病してくれたら、きっとすぐによくなるから。

「……分かった」

ずっと、傍にいてやるよ。と優しく言われ、安心して瞼を閉じる。
手を握って貰って、髪を梳いて貰って。
この世で一番大切な人から与えられるものに、全てが愛しくて。

「ありがと、薬研……だいすき……」

「だから、ずっと傍にいてね」という言葉を言い終える前に、堀川の寝息が聞こえた。
病気を抉らせると気が弱ると効いた事がある。
堀川がいつも以上に薬研を必要とするのはそのせいだろう。

「国広……俺も、愛してる」

眠っている堀川には聞こえないだろうけれど。
手から感じる温もりは、自分の想いそのもので。

「おやすみ……。いい夢を」

そっと堀川の額に口付けを落とし、囁く。
眠っている堀川が、嬉しそうに微笑んだような……そんな、気がした。



病気の時、一番の薬は、安静、睡眠、食事。
そして、大切な人が傍にいてあげる事。



* 終 *




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